MAMI HIGUCHI
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Mamiさんは、ポルトを拠点として活躍する銅版画作家。アーティストとして作品作りを行うだけでなく、国際的なエキシビションのオーガナイザーとして采配を振ることも多く、日々、愛車のスクーターに乗って情熱的に奔走されている。
国際的なご活動で特筆すべきは、2015年に企画された、終戦70周年を記念した現代美術展「平和への祈り展(Apelo à Paz/Pray for Peace)」が挙げられる。このエキシビションにおいて、Mamiさんは実行委員会ポルト事務局を務めるとともに、作家としても参加されている。16人のポルトガルと日本の芸術家の作品、ポルト市の小学校の生徒によって制作された平和へのメッセージ(絵画)などが展示された。
Mamiさんのご自宅に夕食時にお邪魔すると、ご家族と、日本の音楽家やリスボンからの友人が集まり、みんなでホーホーと指笛の練習をしていた。ポルトガルの伝統料理を囲みながら、ユニークで賑やかな雰囲気の一家団欒のひとときだった。
国際的なご活動で特筆すべきは、2015年に企画された、終戦70周年を記念した現代美術展「平和への祈り展(Apelo à Paz/Pray for Peace)」が挙げられる。このエキシビションにおいて、Mamiさんは実行委員会ポルト事務局を務めるとともに、作家としても参加されている。16人のポルトガルと日本の芸術家の作品、ポルト市の小学校の生徒によって制作された平和へのメッセージ(絵画)などが展示された。
Mamiさんのご自宅に夕食時にお邪魔すると、ご家族と、日本の音楽家やリスボンからの友人が集まり、みんなでホーホーと指笛の練習をしていた。ポルトガルの伝統料理を囲みながら、ユニークで賑やかな雰囲気の一家団欒のひとときだった。
これまでの略歴について教えてください。
1993年に武蔵野美術大学油絵学科版画研究室を卒業、1996年に愛知県立芸術大学大学院美術研究科を修了し、版画作家としてのキャリアをスタートさせた。2000年、パートナーの故郷であるポルトに移住し、以降はポルトを拠点に活動している。
2015年に行った「平和への祈り展(Apelo à Paz / Pray for peace)」の取組みについては、もともと自身は版画を通じての国際交流企画を多く手がけてきたが、ポルトに住むようになり、長崎市とポルト市が姉妹都市であることを知ったことに始まる。姉妹都市の友好関係は民間から活発に働きかけをしないと、すぐに形骸化してしまう。また、同年は長崎市の原爆投下70周年の節目でもあった。そして、長崎サイドでオーガナイズを行った版画作家の山本早苗さんともご縁があり、お互いに実のある友好関係を継続させたいという思いで企画に至った。
2017年現在は、両市間の歴史的な関係に着目した「物語|estórias – 長崎とポルト」というタイトルで長崎・ポルト姉妹都市提携40周年記念現代美術交流展を企画している。
オーガナイザーの立場としては、きちんと企画を進めようと思うと、どうしても日本とポルトガルのペースの違いに多々悩まされるが、その代わり日本人にはない機転の利かせ方やダイナミックさが加わり、最終的にはとても華のある企画となることが多い。お互いが、自分にない魅力を感じ興味を持って参加してくれているからこそ、継続していけているのだと思う。
そのほか制作活動の傍ら、日本の版画の伝統的なテクニックや道具などにも興味がある人も多いことから、ワークショップの依頼なども時々受けており、ポルト内外で実施している。
1993 武蔵野美術大学油絵学科版画研究室卒業
1996 愛知県立芸術大学大学院美術研究科修了
1998 アーティストインレジデンス五日市招聘(東京 あきる野市)
2005-06 ポーラ美術振興財団在外研修員としてポルトガルにて研修
2006- ポルト版画協会マトリシュ副会長(ポルト市)
2009 リスボン版画協会Água-Forte+版で発信する作家たち(福島)、国際交流展”Encontro com o oriente”(リスボン/オリエントミュージアム)
2010 第8回シャマリエール国際版画トリエンナーレ (フランス シャマリエール)
2012 リスボン版画協会Água-Forte+版で発信する作家たち(福島)、国際交流展”After 3.11” (福島 郡山市/CCGA)
2013 樋口真美+石山直司2人展 "Consonance" (ポルト/ポルト大学ギャラリーGaleria dos Leões)
2015 「平和への祈り展(Apelo à Paz / Pray for peace)」 ポルト・長崎現代美術交流展(長崎/長崎原爆資料館、長崎ピースミュージーアム、ポルト/ Casa Museu Guerra Junqueiro美術博物館)※参加作家及びオーガナイザーとして
2016 MEMÓRIA ポルトガル・日本現代版画交流展(ポルト/Casa do Infante 博物館(重要文化財)内ギャラリー)※参加作家及びオーガナイザーとして
他多数
パブリックコレクション:The State Museum of Oriental Art(ロシア)、町田市立国際版画美術館、あきる野市、武蔵野美術大学資料図書館、バークレイズ銀行ポルトガル、パッソス・カナバロファンデーション(ポルトガル)
2015年に行った「平和への祈り展(Apelo à Paz / Pray for peace)」の取組みについては、もともと自身は版画を通じての国際交流企画を多く手がけてきたが、ポルトに住むようになり、長崎市とポルト市が姉妹都市であることを知ったことに始まる。姉妹都市の友好関係は民間から活発に働きかけをしないと、すぐに形骸化してしまう。また、同年は長崎市の原爆投下70周年の節目でもあった。そして、長崎サイドでオーガナイズを行った版画作家の山本早苗さんともご縁があり、お互いに実のある友好関係を継続させたいという思いで企画に至った。
2017年現在は、両市間の歴史的な関係に着目した「物語|estórias – 長崎とポルト」というタイトルで長崎・ポルト姉妹都市提携40周年記念現代美術交流展を企画している。
オーガナイザーの立場としては、きちんと企画を進めようと思うと、どうしても日本とポルトガルのペースの違いに多々悩まされるが、その代わり日本人にはない機転の利かせ方やダイナミックさが加わり、最終的にはとても華のある企画となることが多い。お互いが、自分にない魅力を感じ興味を持って参加してくれているからこそ、継続していけているのだと思う。
そのほか制作活動の傍ら、日本の版画の伝統的なテクニックや道具などにも興味がある人も多いことから、ワークショップの依頼なども時々受けており、ポルト内外で実施している。
1993 武蔵野美術大学油絵学科版画研究室卒業
1996 愛知県立芸術大学大学院美術研究科修了
1998 アーティストインレジデンス五日市招聘(東京 あきる野市)
2005-06 ポーラ美術振興財団在外研修員としてポルトガルにて研修
2006- ポルト版画協会マトリシュ副会長(ポルト市)
2009 リスボン版画協会Água-Forte+版で発信する作家たち(福島)、国際交流展”Encontro com o oriente”(リスボン/オリエントミュージアム)
2010 第8回シャマリエール国際版画トリエンナーレ (フランス シャマリエール)
2012 リスボン版画協会Água-Forte+版で発信する作家たち(福島)、国際交流展”After 3.11” (福島 郡山市/CCGA)
2013 樋口真美+石山直司2人展 "Consonance" (ポルト/ポルト大学ギャラリーGaleria dos Leões)
2015 「平和への祈り展(Apelo à Paz / Pray for peace)」 ポルト・長崎現代美術交流展(長崎/長崎原爆資料館、長崎ピースミュージーアム、ポルト/ Casa Museu Guerra Junqueiro美術博物館)※参加作家及びオーガナイザーとして
2016 MEMÓRIA ポルトガル・日本現代版画交流展(ポルト/Casa do Infante 博物館(重要文化財)内ギャラリー)※参加作家及びオーガナイザーとして
他多数
パブリックコレクション:The State Museum of Oriental Art(ロシア)、町田市立国際版画美術館、あきる野市、武蔵野美術大学資料図書館、バークレイズ銀行ポルトガル、パッソス・カナバロファンデーション(ポルトガル)
ポルトを現在の拠点に選んだ経緯について教えてください。
日本でポルトガル人のパートナーと知り合い、パートナーが仕事で帰国したことをきっかけにポルトに移住した。
結果的に、仕事の面では、プレッシャーが少ないからなのか日本にいるときよりも気楽に作品が作れるようになった。小さな街なので人材が少なことが悩みだが、逆に人脈作りが簡単なので、企画を推進しやすいという環境だとも感じている。
生活の面では、街がコンパクトで、スクーターでどこでも行けてしまうし、とにかく景色がきれいだ。食べ物やワインも安くて美味しい。文化的なイベントも充実していて小銭で参加できるのがとても嬉しい。
結果的に、仕事の面では、プレッシャーが少ないからなのか日本にいるときよりも気楽に作品が作れるようになった。小さな街なので人材が少なことが悩みだが、逆に人脈作りが簡単なので、企画を推進しやすいという環境だとも感じている。
生活の面では、街がコンパクトで、スクーターでどこでも行けてしまうし、とにかく景色がきれいだ。食べ物やワインも安くて美味しい。文化的なイベントも充実していて小銭で参加できるのがとても嬉しい。